まずは、ここに書かれる中国語についての説明です。

「中国語」とは何か?

 中国は日本のお隣の国。56民族が暮らす大きな国。中国には民族ごと、また地域ごとに方言があって、その方言はまるで外国語同士のように、発音や時には文法まで大きな隔たりがあります。そのすべての方言を含めて、中国人が話す言葉を「中国語」と言います。

では、私たちが勉強する「中国語」とは何でしょう?それだけ差の大きい方言を話す国民が、中国どこに行っても通じ合うようにと作られた「共通語」があるのです。その共通語を中国語で「普通話(pu3 tong1 hua4)」と呼びます。私たちが勉強する「中国語」は「普通話(pu3 tong1 hua4)」です。

 
中国語の「読み・書き」
 中国語には、「簡体字」と「繁体字」という二種類の書き方があります。主に、中国大陸で使われている書き方が「簡体字」で、簡略化された漢字。台湾と香港で使われている書き方が「繁体字」で、簡略化される前の画数の多い漢字。私たちが勉強するのは「簡体字」です。(「簡体字(jian3 ti3 zi4)」「繁体字(fan2 ti3 zi4)」)
 
中国語の 「聞き取り・話す」

 中国語の発音を理解していなければ、中国語を聞き取ることも話すこともできない。中国語の発音表記はアルファベットで示されますが、この発音表記を「(手へん+并)音(pin1 yin1)」と呼びます。

 また、中国語には「四声(si4 sheng1)」というイントネーションの表記もあります。発音の高低を標すもので、4種類あるので「四声(si4 sheng1)」と呼ばれます。

 中国語の発音は、「(手へん+并)音(pin1 yin1)」の上に「四声(si4 sheng1)」を書き加えることで成り立ちます。つまり、「(手へん+并)音(pin1 yin1)」と「四声(si4 sheng1)」が揃って初めて意味を伝えることができるのです。

 例えば、同じ「ma」という発音で比べてみましょう。

「媽」「麻」「馬」「駕」。どれも「ma」という発音で、「四声(si4 sheng1」が異なります。意味は「お母さん」「麻/しびれる」「馬」「ののしる」となります。

 このHPの中では、四声の記号を表記することができないので、数字で以下のように表記することにします。
第一声:ma1
第二声:ma2
第三声:ma3
第四声:ma4

 
方言の影響について
 中国へ行ったことのある人は気付いたことがあるかもしれません。同じ「普通話(pu3 tong1 hua4)」を喋っていても、その中国人の出身地によって彼らの話す「普通話(pu3 tong1 hua4)」の発音や文法が変わってくることがあります。これは、彼らの方言の発音や文法が影響しているからです。

 例えば、「あなたはどこへ行きますか?」と聞くのに、北京や北方地区の中国人なら、
「 ni3 qu4 na3 er?」
と聞く。それに対し、上海や江南地区(長江より南の地区)の中国人なら
「ni3 dao4 na3 li qu4?」
と聞く。どちらの中国語を喋っても中国では通じます。(すみません、中国語フォントが写らないので発音記号のみで記載してます。)

 もしかすると、このHPに訪れた人の中で「こんな言い方はしない。」と思う人がいるかもしれません。でも、これは私が訪れた街の中国人たちに影響を受けて(特に私の夫)、このような中国語になっていると考えて頂けたら幸いです。中国語の「共通語」である「普通話」は、絶対的な言語ではないと思っています。