美律,健康,養性,明倫について

 

美律
 ”美”とは茶の事物、”律”とは茶の秩序。つまり、事は人によってなされ、治癒は茶による。必ず先にその身を清め、心を正しくし、敬い誠実であること。そうしてはじめてお茶をたてられるというもの。身を清めるにはその衣服から履物までを清め、心を正しくするには容器(茶器)に求めるのと同様に心正しくあること。お茶を頂く環境として、使用するすべての器具は外観が美しく調和がとれているものでなければならない。また、その環境は、身を清め、心を正したところから秩序を生み、徹底された中で優雅な律(法律、規則)を作り、品格と雰囲気を創造するのである。


健康
 茶は健康飲料である。それは疑いのないものである。よって、茶を飲料として広く勧め、家庭でも飲まれるようにするべきだ。家族全員が健康になり、そんな家庭が増えていけば、全人類が健康になるのである。


養性
 茶人は“茶性”に従わなければならない。魂の源から養い、清め、埃を取り除く。人はもともと“善”性なのだ。

 

明倫
 茶の効能を言う。茶とは人間関係を睦まじやかに、おだやかにする“橋渡し役”である。(十の義:父慈、子孝、夫唱、婦髄、兄友、弟恭、友信、朋宜、君敬、臣忠)