「茶経」の内容


 

三巻十章、約7000字の文章。ここにはまとめた内容を記します。(原文が中国語古文なので、意訳していたり、意味が分かりにくいものは他で調べたりしながら訳しています。) 最後に原文(中国語)へのリンクを付けていますので、ご参照下さい。

 

《上巻》

一之源 : 茶の起源(雲南説)、茶の性状、名称と品質について

有名な言葉で、「茶葉は野生のものが一番良く、その次に茶園のものが良く、しかも日当たりがよい崖で育てられた茶葉がよい」という内容が記されている。実際、今でも一番の高級茶は野生の茶葉だそうだ。その他、どんなところで育ったどんな色のどんな形の茶葉がよいか、具体的に記されている。


二之具 : 茶摘みと茶葉製造器具の説明

 

三之造 : 茶摘みの方法と時期、茶葉製造方法、茶の鑑定について


この内容は、現代茶葉製造の専門知識にも通じるほどだそうだ。「茶摘みは雨の日、曇りの日は行わない。晴れの日に行うこと。」「蒸して、搗いて、叩いて、あぶって、保存して、乾燥させる。」


《中巻》

四之器 : 25品目の茶器の説明

大変具体的に茶器の説明がなされている。中国茶道の原型となり、それは日本茶道界においても引き継がれている。

 

《下巻》

五之煮 : 茶の煮方、水の品質について

「火には炭もしくは蒔を使う。油のついた使用済みの炭や、腐った蒔きなどは使用してはいけない。」「水には上中下あり、上は山水、中は川水、下は井戸水である(その他、どんな水は飲んではいけないか等)。」また、私自身お茶に注ぐ水を沸かす時に気をつけていることが、ここに書かれてある。「水を沸騰させる際、その気泡の大きさが魚の目ほどで、少し音がするくらいを“一沸”とする。(釜の)縁に珠のような気泡が連なって出てきたら“二沸”とし、ぐつぐつ煮立ったら“三沸”とする。これ以上沸騰させると水が老化して飲めなくなる。」

 

六之飲 : 茶の歴史(神農が発明したものとする説)、茶の種類(粗茶、散茶、末茶、餅茶の四種類に分けている)、茶の入れ方の風習、茶の九難について

茶の九難 1.製造 2.識別(鑑定) 3.器 4.火 5.水 6.焙り方 7.粉末法 8.煮方 9.飲み方

 

 七之事 : お茶に関する謂れ、産地、効能など(唐代以前の茶にまつわる歴史的背景等)

 

 八之出 : 各地産地による茶葉品質の優劣について(非常に多くの地域に関する評価が書かれてある)

 

九之就 : どのような茶具が省略できるか

「春の禁火の日(古代の民族風習で、清明節前の二日間は冷たいものを食べなければならない“寒食節”)には、七つの製茶器具は捨ててもよい(必要ない)。」と書かれてある。「但し、城内で王公の前においては、二十四の器のどれひとつも欠いてはならない。さもなくば、茶は台無しになってしまう。」と、但し書きがある。

 

十之図 : 「茶経を目のつくところに置きなさい。」と締めくくっている。

 

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