お茶の発展


原始社会

紀元前28世紀の神農時代に人類によって茶葉が発券されたと言われている。「神農百草経」に、“神農嘗百草、日遇七十二毒、得茶而解之。”とある。 “農業の神が百草を口にし、七十二の毒にあたった、茶を得てこれを解く”。つまり、茶葉が薬用として使われた始まりである。

 

西周

「華陽国志」に、紀元前一千年の頃周の武王が紂(zhou4)(殷朝最後の君主)を征伐するに際し、巴蜀一帯で生産された茶葉を“貢物”として納められた、との記述がある。

 

東周

「晏子春秋」によると、春秋時代にはスープの具として茶葉が使われていたとされる。

 

西漢(紀元前206―紀元24年)

紀元前59年、既に茶葉が商品として出現したとの記載がある、つまり商売に使われるようになったのである。

 

東漢(紀元25―220年)

東漢末期、茶葉が薬としての効能を持つとの初めての記述が見られる。(三国時代の医学家華佗の「食論」による)

 

三国(220―265)

「三国志」の中に、“以茶代酒”の記載がある。“茶をもって酒の代わりとする”

 

 隋(581―618)

 飲用としてお茶が普及し始める。隋の文帝が病を患った時、茶葉を服したところその効果があり、それ以来徐々に薬用として、主に上層社会で飲用されるようになっていった。

 

 唐(618―907)

 唐代はお茶が飲用として普及していった時期。上層社会から一般庶民社会へ広がっていった。

 

 770年 顧渚山(現在の浙江長興)に茶院を建て、毎年清明節前にそこで朝廷に献納するお茶が
     たてられた。

 

八世紀後半 陸羽が「茶経」を世に出した。

 

 805年 日本の僧侶最澄が中国から茶樹を日本に持ち帰る。これが初めて記された、日本にお茶
     が伝わった記録である。

 

宋(960―1279)

1107年 趙佶が「大観茶開」の本を著し、茶学を導き教え、茶文化を広めていった。

 

明(1368―1644)

1373年 明の太祖がお茶を貿易で取り扱うよう定める。

 

1610年 オランダ人がマカオからお茶を売り、お茶がヨーロッパへ伝わる。

 

清(1644年―1911年)

1657年 中国茶がフランス市場で売られるようになる。

 

1689年 福建省厦門から茶葉が輸出される。中国大陸から直接イギリス市場への販売の先駆けとなる。